松元潤さん/「Yakushima Live On Airs」主催
「上手じゃなくてもいいじゃない」地元ミュージシャンたちの音楽イベント
「ライブをする場所が欲しい」そんなシンプルな思いからスタートした、地元ミュージシャンたちの音楽イベント「Yakushima Live On Airs」Vol.2の参加募集が始まった。
予定は、来年の1月26日。ビギナーOK、ジャンル不問、参加費無料、入場無料という門戸の広いイベントで、枠は各20分、8組。演奏技術にかかわらず、オリジナル曲を持っているミュージシャンが優先される。
安房公民館で4月に開催されたVol.1では、全9組中7組が、オリジナル曲を披露した。
「On Airs」とあって、ライブの様子はSNSを通じて配信するほか、オリジナル曲の歌詞を集めたブックレットも制作、配布した。
イベントを主催する松元潤さんが、音楽制作を意識したのは、地元宮之浦の中学校に通う頃。簡単な作曲もできるテレビゲームに出会ったことで、コンピューターを使った音楽制作に興味を抱いた。島の高校では、独学で覚えたギターやベースで友人たちとバンド活動に勤しみ、専門学校では電子音楽制作の基礎を学んだ。
かつて所属したバンド「シタハマブラック」にちなんで命名した「シタハマガレージ」は、ライブやDJイベントのPAを務めるときの名義。今でも、音楽制作は続けているが、イベントを運営する中で、ライブ演奏の喜びについて、改めて考えている。
「ときおり見かける近所の人が、演奏しているのに思いがけず遭遇したら、おもしろくないですか?」「知っている人だからこそ、個人の魅力も含めてライブを楽しめる。音楽を日常に取り込めることが、このイベントの魅力かもしれません」。 カラオケや音楽配信やYouTube、ゲームや音楽制作アプリ、「周囲に音楽があふれる現代の自分たちにとって、音楽の喜びって何だろう」そんな思いを抱きながら、イベントの準備を進めている。
(取材:一湊珈琲編集室 高田みかこ)