馬場芳朗さん/(有)馬場製菓 屋久島観光センター

屋久島発!心を笑顔にする銘菓を届けたい!

「屋久島は、自然の観光地としては世界の何処にも引けを取らない観光地です」

馬場芳朗さん/(有)馬場製菓 屋久島観光センター

そう語るのは、「有限会社馬場製菓」の馬場芳朗社長。鯖漁が盛んな一湊集落の出身で、幼い頃から島の自然で思い切り遊んでいたという。

「山へは木ノ実を、海へは貝や魚を食べに行く。朝から夕方まで、自然の中に”おやつ”を食べに行く感覚でした」

馬場芳朗さん/(有)馬場製菓 屋久島観光センター

馬場社長で3代目の現在は、屋久島をはじめ鹿児島県内の17カ所で、製菓、お土産、飲食、観光などの事業を展開している。屋久島のぽんかんを原材料にした「ぽんかん最中」や県内の薩摩芋を使った「薩摩きんつば」は、全国大菓子博覧会にて最高賞である名誉総裁賞を受賞。また2005年に天皇皇后両陛下の来鹿の際は献上菓子に選ばれるなど、数々の銘菓を生み出している。

本店機能のある屋久島宮之浦港近くにある屋久島観光センターは、一階には屋久島のお土産品が並び、二階に上がると島の食材をふんだんに使ったレストランや、宴会場、ガイドオフィスなどが入り、連日観光客で賑わっている。

馬場製菓は2018年〜2019年(1月閉館)まで鹿児島市で開催された「NHK西郷どん大河ドラマ館」内の特産品コーナーの管理運営を受託した。年間集客数55万人以上の期間限定の特設イベントには、国内から多数の来場者が訪れ、特産品コーナーは当初予定していた売り上げをはるかに上回る大盛況。

馬場社長は、県内の製菓業・製造業全体の活性化になればと、県内の主な製菓・製造業社に声をかけ、75社の名品がコーナーを彩った。
実はそのとき、各社にある条件を出したという。それは、[鹿児島県内で製造された食品または鹿児島県産の原材料を使用した食品である事]商品を選定するにあたり、必ずこの条件をクリアした商品だけが販売された。その条件はこの特産品コーナーを移転した、喜入町の「西郷どんの蔵」を始め、今も各店の指針となっている。

「鹿児島に訪れ、鹿児島の文化に触れて頂くのですから、鹿児島で採れたものや、この土地に根差した本物を手に取って頂きたい。そんな意味でもお客様を裏切りたくないとの思いです」

屋久島を全世界からワンステップで来れる人気国際観光地に!

馬場社長は、これからの屋久島についてこう語る。
「馬場製菓の本拠地である屋久島は、日本での世界自然遺産第一号。当社は、系列社にネーチャーガイド業、旅行業、アウトドア用品のレンタル業も展開中です。世界中から訪れるお客様の為に、屋久島空港が国際空港となり近隣国からは直接来れる。屋久島空港がジェット機やLCCで日本の主要都市と繋がり、遠国からは日本の主要空港に入国し屋久島に到着するまで、たった一度の乗換えだけで来島できるようなワンステップ体制を整える。
また、目の不自由な方が”音”だけで屋久島の世界観に触れられるような作品、屋久島の自然と芸術や音楽と融合した作品を創る。その作品がSNSでも発信され屋久島を感じ人々が癒される。その作品を作る方々が集い暮らす島にする。これからの屋久島でやりたい事、必要だと思われる事はまだまだ沢山あります」

馬場芳朗さん/(有)馬場製菓 屋久島観光センター

島外で仕事することも多い馬場社長だが、島にいるときは、時間があると大好きな釣りや森に出かけて島の自然を楽しむという。

「少年の頃は屋久島の自然の中で一生懸命遊んでいた、フィールドは変わりますが今も私は何も変わらない、そんな感覚です」

大自然の中で培われた馬場社長の目標は、心を笑顔にする銘菓を作り、屋久島に来られた方々の心を笑顔にすることだと語る。

(取材:Written by 散歩亭 緒方麗)

有限会社 馬場製菓  屋久島観光センター

  • 住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦799
  • TEL:0997-42-0091

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