木全香里さん/工房noko

世界に一つのデコレーションケーキで、誰かの特別な記念日を祝福

5月30日にオーダーメードケーキ専門の「工房noko」をオープンさせた木全さん。
「趣味が高じて」というには、あまりにも完成度の高いケーキショップは、口コミであっという間に人気店となった。

ケーキを贈られる人の趣味や職業にちなんだ、気の利いた飾り付けは、島民のSNSにもたびたび登場。誕生日はもちろん、結婚記念日、父の日、母の日、誰かの特別な1日を、よりいっそう思い出深いものに演出する。

チョコレートに転写する繊細なイラストや、ぷっくりと立体感のあるアイシングクッキー、季節のフルーツや自家菜園のハーブも駆使して、華やかに飾り付ける。
スポンジケーキが定番だが、ロールケーキやモンブラン、ムースやタルトなど、できる限りリクエストにも応える。

「屋久島で子育てをしたい」。生後10カ月の娘を抱いて、8年前に家族3人で移住。
通信教育で製菓を学びながら、さらに、2人の息子にも恵まれ、3人の子育て中心の日々。そんな中、家族や友人のために作っていたデコレーションケーキが評判を呼び、レストラン「のどか」(屋久島町安房)での勤務を経て、独立することに。

工房は、10㎡ほどの小さな小屋。陳列用のショーケースは設けず、事前注文されたオーダーメイドのホールケーキだけを製作販売する。

「専門店に勤めて学んだわけではないので、最初は手さぐり。生地を混ぜる回数から比重まで、何度も実験を重ね、島の湿度や温度も考慮して、今の作り方に落ち着いた」というが、オーダーメイドの飾り付けは、毎回のように新しいお題へのチャレンジでもある。色の調合がうまくいったときや、デコレーションのアイデアが生まれたときの喜びは大きい。

シンプルデザインは3日前まで、凝ったデコレーションは、1週間前までの申し込みが必要。ケーキは、1ホール3,000円〜。注文はフイスブックとインスタグラムのDMから受け付ける。 (取材:一湊珈琲編集室 高田みかこ)

『koubou.noko』instagram

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