風をつかまえて 秋の鳥「サシバ」
今年も早くも10月になりました。夕方の風に秋を感じる今日この頃です。
10月なると、上旬の晴れた日は空を眺めてしまいます。
その理由は、「サシバ」です。
みなさん、サシバという鳥はご存知ですか?
サシバは、猛禽類でタカの仲間になります。世界にはサシバの仲間(サシバ属)は4種類いて、サシバ(日本、東南アジア)、アフリカサシバ(アフリカ)、メジロサシバ(インドなど)、チャバネサシバ(東南アジア)です。
日本以外の種類も熱帯に生息していて、また日本のサシバも沖縄から東南アジアで冬を越すので、熱帯起源の鳥だと考えられています。
サシバの魅力はなんといっても「渡り」です。
春と秋の渡りがあるのですが、特に秋の渡りはまとまって飛んでくるので迫力があります。
時期は10月上旬で、1日あたり数千羽ほど通過する事もあります。
日本で生まれた雛が育ち、東南アジアに渡っていくことに思いを巡らせると地球規模のことだけに感動します。
観察のコツは場所選び。屋久島の南エリアの尾之間にあるJRホテルの前の広場は目の前が開けており観察しやすいです。モッチョム岳の斜面に発生する上昇気流をうまく利用して舞い上がるサシバのタカ柱は必見です。また近くを飛んでいると「ピークゥイ-」と鳴き声が聞こえるので探す目安になります。
ぜひ皆さんサシバの渡りを体感して下さい。