吉村卓海さん/屋久島ニンニク「梨玖」生産販売
栽培期間中農薬、化学肥料不使用の屋久島産、梨のような生ニンニク「梨玖」
島の東部、楠川地区で、耕作放棄地を開墾しながら、屋久島の特産品開発に取り組んできた地域おこし協力隊員、吉村卓海さんの3年間の成果が、ようやく形になろうとしている。
任期を終える2021年7月を前に、この5月、屋久島ニンニク「梨玖(りきゅう)」の販売を開始した。
「梨」のような瑞々しい味わいと、屋久島を表す古代の表記「掖玖(やく)島」にちなみ、「梨玖」と名付けたニンニクは、栽培期間中農薬、化学肥料不使用栽培。
循環型農業を目指し、屋久島の家庭から出る生ゴミから生まれた堆肥「大地」を使用。除草剤は使わず、土の状態を確認しながら、人の手で1本ずつ雑草を取り除いている。
「ニンニクが作られている屋久島の『楠川』という土地は、ウコンやガジュツのように、古くから人々の健康に貢献する作物が作られてきた。屋久島ニンニク『梨玖』もそんな作物として、定着したらうれしい」と吉村さんは展望を語る。
現在、日持ちするニンニク加工品を島の土産物店や飲食店と共同開発中。この夏を目標に商品化を進めている。
写真家の顔も持つ吉村さんは、「屋久島国際写真祭展」への参加を機に、屋久島が気に入り、町で募集していた「地域おこし協力隊」に応募した。
写真と農業を通じて、島の魅力を発信する吉村さんのやくしま暮らし、第2章が幕を開けようとしている。
(取材:一湊珈琲編集室 高田みかこ)
屋久島ニンニク「梨玖」
https://www.instagram.com/rikyu_yakushima/?hl=ja