”トイレ”から広がる自然との向き合い方

『Earth Life Village』。
ここでは今、アースバッグハウスという土を使った自然建築で『バイオトイレ』を作っている。

“なるべく環境に負荷を掛けることなく自然素材で創りたい! “ということから、通常コンクリートでやるところをフィールドから掘った赤土を使って昔ながらの三和土(たたき)という手法で建物を創ったり、鉄筋の代わりに竹筋を使ったり、アースバッグチューブも1000mすべて麻布を縫い合わせて自分たちで作ったという。

特に面白いと感じるのは、この建物の”見た目”である。

まるでおとぎの国の世界観

通常の建築では不可能に思われる、曲線。
アースバッグハウスの面白い点は、原材料が”土”なので、形状を自由自在に選べることだという。窓や入り口の形も想像力があれば、それを実現できるポテンシャルに満ちている。

固めていくのは建物、そして人と人との絆

筆者はこのプロジェクトがスタートした2023年1月より、定期的に撮影のため現場に足を運んでいる。建物が段々と建っていく様は見ていて分かりやすいし、ワクワクした気持ちになる。だが、それ以上に私が感動したことは人と人とのドラマであった。
このプロジェクトでは、プロの大工に依頼して全てやって貰うのとは違い、全国から10数名が集まり、ワークショップという形でアースバッグハウスの建て方を学びながら、現場で実践していく方法で建物を建てている。

年齢も性別も、出身地もバラバラな人たちが集まって、一つの目標に向かって手をとりあう姿は、言葉にはならないほどに感動した。

主催者の鈴木洋見氏はこう語る。

”普段あまり良いイメージのもたれないトイレというものを環境を再生させていく大きな恵みをもたらす聖なるところ “神殿”として昇華させてみたいと思いました。
やるなら唯一無二 世界から注目されるようなものを妥協することなくとことん創っていきたい!”

工事の作業は現在最終段階。
希望者は見学も可能。

工事に必要な資金を調達するため、クラウドファウンディングに挑戦中。
https://congrant.com/project/earthtribes/7938
『バイオトイレを完成させて自然を豊かに地球を元氣にしていくプロジェクト』
彼らの活動を2分間の動画にまとめたものがあるので、是非見てみてください。

一見すると”汚いもの”と思ってしまいがちのトイレという存在。
そこにとことん向き合い、自然環境に結びつける彼らの考えは、今の時代に非常にマッチしていて、この考えややり方が屋久島から全国、全世界へと広がって欲しいと願う。


Earth Life Village 【EL [エル] Village 】

住所:〒891-4406 鹿児島県熊毛郡屋久島町平内623-1
ホームページ:https://www.earth-tribes.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/hiromi_earthtribes/

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