ジェニファー・ルーさん／山岳ガイド

真っ青に晴れた日も、森を濡らす雨の日も―。アウトドア装具をしっかり身に付け、すらりと伸びた手足を自在に操りながら、今日も颯爽と屋久島の森の中を歩き回る。
ジェニファー・ルーさんは、山岳ガイドとして屋久島で働いている。

米マサチューセッツ工科大学で物理を学び、筑波大学大学院（修士課程　スポーツ科学）で剣道を学んだ。
日本には１５年前に移住。そのうち6年間を屋久島ですごしている。

アメリカ・フロリダ州出身のジェニファーさんは、故郷とは異なる日本の自然に魅せられたという。

「日本人は心のどこかで山の存在を意識している。日本人にとって山は身近なもの。
いつでも還っていきたい存在と感じているのでは？屋久島は特にそれを強く感じます」

島を訪れる外国人観光客にも、同様の思いがあるというジェニファーさん。
“山岳ガイド”という仕事でとても大切していることがある。

それは、お客さんが空港に降り立った瞬間から、お客さんが何を求めているかを探り、心の状態はどうなのかを会話の中で汲み取る。そこでお客さんに合う山を決めるということだ。

「山という特別な空間だからこそできるコミュニケーションがある」
里では物静かな印象だが、いったん山に入ると、イキイキしてくるジェニファーさん。
もうすぐ本を出版する。

「 Yakushima: Journey from Sea to Sky」

訪れた外国人観光客に気軽に読んでもらえるよう屋久島のことを語った本だという。
「屋久島の山には、それぞれの性格や体格があります」
ジェニファーさんが感じる屋久島はどんなふうに語られるのだろう。外国人だけでなく、日本人であっても読んでみたい本だ。

「屋久島ガイドツアー」山岳ガイド