村松佳子さん/屋久島癒しの応援ギフト
全国の医療従事者や屋久島ファンへ届けたい、屋久島からの”癒し”の贈りもの。
“屋久島の産物を、大切な人や第一線で頑張っている医療従事者へ届けたい”との思いで始まった「屋久島癒しの応援ギフト」プロジェクト。クラウドファンディングに島内の様々な業種が参加し、届けたい人に屋久島から贈りものができる。まるで小さなデパートのようにバラエティ豊かな屋久島の産物が溢れている。
★HPはコチラから
発起人の村松佳子さんは、千葉県出身。屋久島へ移住して20年が経つ。大学を卒業後、東京銀座でOLとして働いていたが、ずっと興味のあった自然保護を学ぶため、会社を退社し都内にある『東京環境工科専門学校』へ入学した。卒業後、屋久島環境文化研修センターのインストラクターとして移住し、3年間勤務。任期が終わった後も、島を離れたくないとの思いから、屋久杉自然館勤務やエコツーリズム協会発足前の裏方仕事や観光の窓口業務などを行いながら、保全活動に参加するなど、常に島の自然に寄り添いながら暮らしている。
屋久島癒しの応援プロジェクトには、三つの意味があるという。
- 外出自粛や入島自粛要請により、ストレス生活を送る全国の屋久島ファンや、来たくても来れなかった方々に、屋久島から癒しや元気をお届けしたい
- 医療現場で頑張っている方へ屋久島からエールを送りたい
- 同時に屋久島の経済を回したい
「私はこれまで”自然を守りたい、地球環境を守りたい”との思いで、小さくても自分にできることをしながら生きてきました。今回、新型コロナウィルスの打撃を受けている島内の観光業や、日本各地で自粛のためストレス生活を送る人たちへ、何かできないかなって考えていたら、この仕組みを思いついたんです」
みんなが笑顔になる仕組みを思いついた村松さんの周りには、気づくと沢山の協力者が集まってきた。その1人であり、コアメンバーでもある渡邉匠さんは、SNSを駆使してクラウドファンディングページの作成や広報などを担当している。
(渡邉匠さん)「初めてこの話を聞いたとき、すぐに”やろう!”と言いました。僕もずっと自分に何かできないかと考えていたんです。島内外の人はもとより医療従事者への支援という部分にも、とても共感しました」
また、サイト内でアロマミストなどを出品している「やわら香」の渡辺優子さんは、
村松さんを叱咤激励しながらプロジェクトを後押ししてくれたという。
(やわら香 渡辺優子さん)「島内で、コロナに影響を受けている、いち事業者として、これからどうなるのか不安を感じていましたが、”今できることに力を注いごう!”と、前向きに気持ちが切り替わるきっかけをもらいました。また、島内での横のつながりができたのも嬉しいですね」
そんな村松さんが、今回、島の産物をパッケージにし”癒しのギフト”としてお届けする支援プロジェクトを思いついたきっかけは、何だったのだろうか。
「実は、仕事先でお世話になっている屋久杉工芸職人の方々が、コロナウィルスの影響で仕事ができない状態になったとき、自分のことよりも先に私のことを心配をしてくれたんです。そのときに、『この人達の力になりたい』と思いました」
都会からひとりで島に住み、これまで様々な困難を乗り越えてこれたのは、島の人たちが優しくしてくれたおかげだという。その恩返しの意味もこめてこのプロジェクトをスタートさせた。
「ときどき、地元のおばちゃんなどに、『屋久島が好きなのね』と言われることがありますが、私は心のなかで『違います。”好き”なのではなく、”愛して”いるんです』って呟くんですよ。移住して20年が経ちますが、善意で集まってきてくれたプロジェクトメンバー始め、島内外の屋久島に関わる方々など、こんなにみんなと支え合い、繋がりを実感したことはありません」
村松さんには夢がある。それは「環境社会起業家=ビジネスとして社会貢献をしながら、島の自然を守り、地球環境を守っていく」になること。新型コロナで島が影響を受けたことに背中を押されて、村松さんはその一歩を踏み出した。
(取材:Written by 散歩亭 緒方麗)
- name:屋久島癒しの応援ギフト
- 住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町尾之間
- FBはコチラから