“屋久島の人”に魅せられ移住。屋久杉パウダーを使った酵素風呂
屋久杉パウダーと米ぬかのブレンドされた酵素風呂。こんもり盛られた酵素パウダーの中に全身を沈めると、確かに微生物が生きているのを感じた。
「とにかく私は屋久島が大好き。とくに”屋久島で出会った”人”が好きなんです」
そう語るのは、安房集落にある、屋久杉パウダーを使った酵素風呂とリンパマッサージのお店”サンクチュアリ”の、藤本麗さん。毎月前半1日〜15日までの限定営業しているため、現在は屋久島と福岡を往復する日々を送っている。
藤本さんが、屋久島に初めて来島したのは5年前。釣り好きの御主人に同行したことがきっかけだったそう。島の自然もさることながら、里で暮らす”人”に惹かれ、5年間で30回以上も島を訪れるリピーターになった。
「縄文杉より、屋久島の”人”に会いたくて来島していました。島人の温かさに触れ、こんなところがあったんだ！と驚きでした」
屋久島の自然が促す、微生物の力
実は藤本さん、かつて多忙によるストレスが原因で、10年間ほど体調を崩してしまい、病院に通っていた。しかし、そこでの治療では体調が回復せず困っていたところ、友人に酵素風呂を薦められたという。
「初めて酵素風呂に入ったとき、心身ともにスカっとして気持ち良かったんです。そのとき、直感で”これいいかも！”と感じました」
以来、すっかり酵素風呂にはまり、全国45ヶ所を周ってそれぞれの匂いや質感を体感した。すると次第に悩まされていた症状は出なくなり、肌質までも変わって行ったという。
「酵素風呂は、驚くほど様々な効能があるとされています。まず、体温が上がり、代謝が良くなることで、体質改善に繋がります。肌が綺麗になった、便秘が改善された、肥満が解消された、イライラが収まったなどの声がお客様から届きます」
サンクチュアリでは、全国で唯一、米ぬか＋屋久杉パウダーを使用している。そのため、始めの頃は試行錯誤の日々だったという。藤本さんは、「湿度が高く木材が豊富で、なんといっても水が綺麗な屋久島は、酵素風呂に向いているはず」と、失敗を繰り返しながら少しずつ感触を掴んだ。
「屋久島はいろんな意味で自然が隣り合わせです。日々自然条件が変わるので、毎日微生物の働きも変わってくるんです。だから私もその日の気温や湿度と相談しながら、微生物の発酵を促すお手伝いをしています」
藤本さんが大きなスコップを手に、酵素をかき混ぜる。すると微生物の働きだけで上昇する発酵熱の湯気が、浴槽いっぱいに広がっていく。「微生物が発するこの湯気のなかにいるだけでも、すごく身体にいいんですよ」。65度以上の熱を持つ酵素パウダーに埋れ、日頃溜まった老廃物を出したあとは、藤本さん手作りの屋久島産の素材を使った酵素ジュースが待っている！
（取材： Written by 散歩亭 緒方麗）
サンクチュアリ
- 住所：鹿児島県熊毛郡屋久島町安房1150-79
- TEL：080-5275-8584
- URL：sanctuary8584.com
