橋本貴雄さん/HASHA ACCESSORY WORKS・ALASKA DONUTS

「自然・生活・遊び」 どれもおろそかにしない暮らし方を求めて

屋久島の南部、高平集落の県道沿いに週末現れる行列。
その行列の先で、ドーナツを袋に詰めながら、テキパキとお客さんをさばく男性が、今回ご紹介する橋本貴雄さん。北海道のニセコから、この春、家族でお店ごと引っ越してきた。

お連れ合いの真澄さんが作り、貴雄さんが売る、ニセコの人気ドーナツ店は、屋久島でもたちまち評判に。ふわふわもっちりとした天然酵母ドーナツは、1時間で売り切れることもあるほどの人気となった。

橋本さんには、もう一つの顔がある。ドーナツショップを始めるよりも遥か昔、1997年から続けてきたアクセサリーブランド「HASHA(ハシャ)」のオーナーだ。一時期は、あちこちのアパレルショップに卸し、従業員を雇って手広く営んでいたが、北海道移住を機に、「自然・生活・遊び」をブランドのテーマに、仕事をシンプルに削ぎ落とし、流行に左右されない、永く愛用される品々を自分のペースで少しずつ作ってきた。

10年の北海道生活を経て、橋本さんが新たな生活の場として選んだのが、屋久島だった。「海山川、空港や病院がコンパクトにまとまった、島ならではのスケールに魅力を感じ、ここで子育てしてみたい」と思い立ったという。この夏は、屋久島の海や川をぞんぶんに満喫、暖かな冬の到来も楽しみにしている。

ドーナツと並行して、アクセサリーの仕事も本格再開。現在、移住後初めての展示会を、鹿児島市のMATHERuBA gift(マザルバギフト)で開催している。今回は、アウトドアグッズをかたどったチャームやピアスなど、シルバーアクセサリーが中心。南九州の各所に点在するショップで同時開催される「ash Design & Craft Fair」の一環として参加する。会期は12月6日まで。

ドーナツショップの営業時間は、木金土曜の11〜17時(売り切れ次第閉店)。1個170円〜。店の2階には、宿泊施設も併設されており、ツインルームに1日1組の予約を受け付け中。(取材:一湊珈琲編集室 高田みかこ)

HASHA accessory works
ALASKA DONUTS
ash Design & Craft Fair

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