豊作を祈る 屋久島・栗生集落の伝統行事「柿なれ」
鹿児島県屋久島町で15日、子どもたちが集落の柿の木を叩いて回り、豊作を祈る伝統行事・柿なれが行われました。
(子どもたち)「柿なれなれよ、ならんときゃきたえてほいたおせ!」
柿なれは、屋久島の南西側の栗生集落に残る伝統行事で、毎年1月15日に子どもたちがタブの木でつくった刀で集落の家の柿の木を叩いて回ります。柿の木を叩いて傷をつけると柿の実がたくさん成るといわれていて、豊作の願いが込められています。
この行事は1960年代に一旦、途絶えましたが、栗生集落の白百合保育園が地域のお年寄りと協力して8年前に復活させました。
15日、保育園の子どもたち25人は、地域のお年寄りたちから叩き方を教わりながら、元気よく集落を回りました。
(子ども)「楽しかった。固かった」
(子どものころ柿なれをした江口勝實さん)「集落の人も元気が出た。めったに見られない行事なので懐かしんだ」
保育園の敷地にも樹齢50年以上の柿の木があり、子どもたちは去年11月、干し柿を作って食べました。ことしも柿がたくさん実るのを期待しています。