加藤朋子さん／SUP＆ヨガインストラクター

一寸法師さながらに安房川へ

バランスを取りながら不安定なSUPボードの上に立つ。
一寸法師さながら川面を漕ぎ、いざ安房川の上流へ向かう加藤朋子さんは、“SUP＆ヨガ”のインストラクター。
ご主人と経営しているツアーガイド会社“GREEN MOUNT”で、SUPやSUPヨガのツアーを担当している。
SUPとはスタンドアップパドルボードの略称で、浮力の強いサーフボードの上に立ちパドルで漕ぐだけ。簡単そうに見えて実はバランス感覚を必要とするため、エクササイズ効果も期待できると最近大人気のウォーターアクティビティだ。

加藤さんは、3.11東日本大震災をきっかけに千葉から家族で屋久島に移住。当時、海岸沿いに住んでいたこともあり、放射能や津波の危機にさらされ、人生に本当に必要なものは何だろうと考えさせられたという。

「それまでの価値観が壊され、人間にとって必要なものは、“自然”、“人との繋がり”、“愛”なのではないかと思うようになりました」

当時はまだ小さかった2人のお子さんを連れ、家族4人で自然豊かな屋久島への移住を決意したという。

移住後は、2年間ほど島内のガイド会社に勤務したご主人が2013年に独立し、新たにガイド会社を設立。かつてサーフィンメーカーで働いていたこともあり、SUPを広めたいとの思いから、山のトレッキングやキャンプだけでなく、SUPを中心としたツアーも始めた。もちろんSUPだけでも充分楽しめるのだが、なんといっても是非体験してみたいのが、朋子さんが担当するSUPの上で行うヨガ。

「大自然の中で水の音や鳥の声を聞きながら、自分の身体と向き合う。心と体をリラックスさせて自然と繋がると、言葉はいらなくなるんです」

水の上という不安定な場所だからこそ、バランスをとるために、体の中心を意識し、より集中できるのだという。

加藤さんが誘う2時間半のSUPツアー。
大自然に囲まれた静かな場所で、水の柔らかさに心も身体も委ねたい。

GREEN MOUNT