鷹木明香さん/hiyoriya(ひよりや)

こだわりは、屋久島の美味しい空気と水で育つ“発酵食”!

屋久島空港を過ぎて、北へ車を走らせていると、「hiyoriya(ひよりや)」と書いた小さな看板が見えてくる。細い路地を入り、優しいミント色の建物の暖簾をくぐると、「こんにちは」柔らかい女性の声でお出迎えしてくれた。

鷹木明香さん/hiyoriya(ひよりや)

hiyoriyaの鷹木明香さんは、北海道出身。屋久島には9年前に移住し、3年ほど前に“発酵”と植物性の食事“をテーマにしたhiyoriyaをオープンした。もともと身体が弱く、長いあいだ原因不明の皮膚病にも悩まされていた鷹木さんは、自身の身体を治すため、様々な試行錯誤を繰り返していた。そんな時、体調を整えるための様々なアプローチの一つである“食”にたどり着いたという。屋久島へは、北海道の厳しい寒さを避けるための短期アルバイトのつもりで来たが、島の暮らしが楽しすぎてそのまま移住。今では「私が一番心地よくいられる場所」だという。

鷹木明香さん/hiyoriya(ひよりや)

hiyoriyaのお食事は、加工品や添加物を使わず、調味料までもほとんどが手造り。厨房というより“台所”と言いたくなるような小さく可愛らしいスペースには、所狭しと自家製の発酵調味料が並んでいる。

鷹木明香さん/hiyoriya(ひよりや)

ご飯は、“酵素玄米”を使用

発酵食は最近とても注目されているが、鷹木さんはその中でも特に“酵素玄米”との出会いが体調を整えるきっかけとなったと語る。酵素玄米は、玄米と小豆と塩少々と水を入れ圧力鍋で炊き、それを専用の釜に入れ、一日一回かき混ぜることにより、空気に触れた微生物が増え発酵が進む。これを最低3日以上発酵させるというもの。玄米というと食べにくいイメージがあるが、酵素玄米はそんな玄米の欠点をカバーしており、モチモチしてとても美味しい!もちろん、Hiyoriyaで提供されるカレーや2種類の定食にはどれも酵素玄米を使用している。「屋久島は水が綺麗だからか、玄米も美味しく仕上がっている気がする」と話すが、何より“鷹木さんが元気でいれる場所=作り手と共存している微生物が元気になれる場所”ということが、発酵にとってとても大切なことだという。

「hiyoriyaは普通のごはん屋さん。自分が毎日食べたいものを出してるだけなんです」

鷹木明香さん/hiyoriya(ひよりや)

“living food 生きている食べもの”と言われる発酵食。
島の美味しい空気と柔らかい水に触れた微生物たちが、今日も鷹木さんのお料理のなかで生きている。

hiyoriya(ひよりや)

住所 鹿児島県熊毛郡屋久島町小瀬田1436-35
電話番号 0997-43-5400
営業時間 ランチ(木~日曜・12時~)/ディナー※要予約

関連記事一覧