藤山智代さん/小規模保育所 Manma House 

観光業者、旅行者向けの一時預かりも!小規模保育所 「マンマハウス」

代表の藤山智代さんが運営する「マンマハウス」は、子育て中のパパ・ママ達のために、0〜2歳児(一時預りの場合6歳まで)までを対象とした小規模認可保育所。現在は9人の保育士で子ども達のお世話をしている。様々な働き方に対応すべく、なるべく自分の都合に合わせられるようパートタイムの保育士制度も取り入れているという。

藤山智代さん/小規模保育所 Manma House 

通常は、朝7時半〜18時半までの預かり時間だが、屋久島は観光地のため、早朝出勤の仕事も少なくない。そのため、シーズンは朝4時から預かることもあるという。また、子ども連れの観光客のための一時預かりも可能。自然の険しい場所は、小さな子どもがいると動きが制限されてしまう。藤山さんは、そんなご両親にも子ども達にも思い切り自然豊かな屋久島を楽しんでもらいたいとの思いで始めた。

Manma House

「観光業で働いていたとき、まだ言葉もちゃんと話せないぐらいの小さなお子さんを背中に担いで、登山する家族連れを見かけたんです。ご両親もお子さんも、どちらも大変そうでした。その姿を見て、せっかく屋久島に来たのだから、思い切り大自然を体験して欲しいな。子どもを預かってあげられる場所があったらいいのにな。そう感じたのが、観光客のお子さんの一時預かりを始めたきっかけなんです」

子育てをするパパ・ママの心の支えになりたい!

そんな藤山さん、もともと小学校の教員だったが、働きながらシングルマザーとして娘さんを育てることの大変さに直面していたという。そんな自身の体験が保育所を起ち上げるきっかけとなった。

藤山智代さん/小規模保育所 Manma House 

「誰かに助けて欲しかったのに、私はあまり人に頼れなかったんです。そんなお母さん達を1人でも多く助けたいと思い、働きながら保育士の資格を取ることにしたんです。今考えると、あの時の自分を助けたいという思いで保育士をしているのかもしれません」

時代の流れとともに、家族の形が変われば、子育てする親の事情も変わってくる。だからこそ藤山さんは、子育てする親御さんたちの思いに寄り添っていたいと語る。

「屋久島はすぐ近くに自然がありますが、親御さんが忙しくて、なかなか自然の中で遊ばせてあげられない家庭もあります。そのため、私たちは子ども達を自然の中に連れ出して、思い切り遊ばせる屋久島ならではのプログラムを組んでいるんです。でも気がつくと、大人の方が夢中になって自然遊びを楽しんでいることもあるんですよ!」

かつて藤山さんは自身の亡きお父様から「人の役に立つ仕事が一番だよ」と言われたことがあるという。その言葉を胸に、保育所の他にベビーマッサージやベビースキンケア講師、産前産後ヘルパーを行い、子育てする親御さん達を笑顔にしようと日々奔走している。

「もし心が元気じゃないお母さんがいたら、近所のおばさんの家に相談に来る感覚で、気軽に頼ってほしい」

藤山さんは、今日もみんなの心に寄り添っている。

(取材:Written by 散歩亭 緒方麗)

マンマハウス

  • 鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦2351-20
  • 0997-42-2562
  • http://manma-house.net/
  • https://www.facebook.com/Manma.House

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