池亀樹音さん／フラダンススタジオ「ALOHA, JUNE STUDIO」

安房川沿いの細い小道を歩き、天然記念物もだま自生地の看板を目印に奥へと進む。
深緑の木々に覆われ大きな熱帯植物が生い茂るその場所に、フラダンススタジオ「ALOHA, JUNE STUDIO」はある。

池亀樹音さんは屋久島出身のフラダンサー。
「樹音」という名前は、屋久島に伝わる民話の中から名づけられたのだとか。２０歳の時にフラダンスに出会い、以来２０年近く踊っている。現在は、屋久島、種子島、鹿児島にフラダンス教室を持ち、主宰として駆け回る日々。

全身を使い自然の描写を表現することから、なかなか難しいイメージのあるフラダンスだが、「ALOHA, JUNE　STUDIO」の生徒さんたちは、一つ一つの表現を大切に、そして丁寧に踊っている。
樹音さんは、「生徒のみなさんが、フラダンスを通して心身ともに健やかでいつも笑顔にあふれていますように」、そんな願いを込めてフラダンスを伝えているという。

「自然を感じ自然を愛でることを歌にして、それを身体で表現することもフラの大切な要素の一つです」

自然豊かなハワイで生まれたフラダンスだが、屋久島で育った樹音さんは、曲の歌詞の中で歌われている自然の情景が、屋久島の自然と重なるという。

中学から島外に出て、鹿児島や海外での生活を経て屋久島に帰ってきた樹音さんにとって屋久島とは、「細胞単位で深く呼吸できる場所」。

身体も心も安定する場所なのだそう。

屋久島の自然の恵みをたっぷり受けたフラダンス。
周りを鬱蒼とした緑に覆われたスタジオに、ぽっかり空いた青空から届く光－。
それは、「ALOHA, JUNE　STUDIO」を照らすスポットライトのように見えた。

MBCラジオ「やくしまじかん」　2016年4月23日OAより

ALOHA, JUNE STUDIO